普段生活している中で、似たような表現を使い分けてはいるけど「この差」を説明しようとすると…??何となく分かるのだけど…という場合もあれば、何の違いがあるのか分からないものもあるのではないでしょうか。いくつかご紹介しましょう。
1.「鷲(わし)EAGLE」と「鷹(たか)HAWK」
鷲と鷹はどちらも同じタカ目タカ科の鳥です。違いは、大きさで分けています。たとえばオオワシなど羽根を広げると2mにもなる大型が鷲(ワシ)、他方、オオタカなど同じく1m程度の小型のものが鷹(たか)です。ちなみにいまプロ野球には、ソフトバンクホークス(鷹)と楽天イーグルス(鷲)というチームがありますね。
2.「ぼたもち」と「おはぎ」
どちらも同じものですが、季節の違いで呼び方を変えるというのが通説です。春の彼岸は牡丹の季節なので「ぼたん餅」、秋の彼岸は萩の季節なので「おはぎ」となったという説が有力です。但し、地方によっては、こし餡で作るものを「ぼた餅」、粒餡で作るものを「おはぎ」と称しているところもあるようです。
3.「預金」と「貯金」
お金を預ける先によって呼び名が変わります。銀行や信用金庫などに預けるのが「預金」、郵便局やJAバンクに預けるのが「貯金」と呼び分けます。
4.「伯父・伯母」と「叔父・叔母」
おじさん/おばさんが、父・母より年長の兄姉の場合が「伯父伯母」、父母より年下の弟妹が「叔父叔母」と表記します。
5.「煮しめ」と「筑前煮」
どちらもタケノコやゴボウ、コンニャク、ニンジンなどを煮た料理ですが、「煮しめ」は素材それぞれを別々に煮るのに対して、「筑前煮」は材料を油炒めなどして一緒に煮ます。
6.「鮫」と「フカ」
鮫(サメ)は、サメ全般を指す一般的な名称。これに対し鱶(フカ)は、関西圏ではサメ全般のこと、関東などでは特に大きいサメのことを指すようで、実は同じ魚です。
7.「鮨」と「寿司」
お寿司屋さんに行くと両方の字が使われていますが語源に違いがあります。「鮨」は中国で魚の塩辛を表し、一緒に入ってきた魚とお米を発酵させた「鮓」と混同したものといわれ、主に「なれずし」を指したようです。「寿司」は江戸時代の末期に「寿を司る」という縁起の良い字を当てたようです。
8.「食塩」と「食卓塩」
食塩は海水からイオン交換膜法で作られた塩化ナトリウム99%以上の塩のことです。食卓塩は原塩を溶かし雑物を除去後に煮詰めサラサラにするため塩酸マグネシウムを添加し作られています。また旨味成分も配合されていますので、塩辛さに旨味も加わり主に食卓の上において、調味用として使います。他にも、精製塩、天然塩、自然塩など似た言葉がありますがそれぞれ定義があります。
9.「収入」と「所得」
「収入」はその字の通り入ってきたお金のこと、「所得」とは、収入金額から必要経費を引いたものとなります。
10.「関東」と「首都圏」
「関東」は7地方区分のひとつで1都6県。「首都圏」は首都圏整備法により定義されていて、単なる地理的な区分ではなく都市計画や行政上の広域エリアとして扱われ具体的には「関東」の1都6県に、山梨県を加えた1都7県となります。
11.「ウインナー」と「フランクフルト」
生まれた地方名で呼び分けられていますが、日本では原材料で規定されていて羊の腸に詰めたものをウィンナー、豚の腸がフランクフルトとなりますが、人工のものを使用している場合、太さ20㎜未満をウィンナー、20㎜以上36㎜未満をフランクフルトと定義しています。(それ以上太いものはボロ―ニアソーセージ…牛の腸)
12.「霰(あられ)」と「雹(ひょう)」
どちらも空から降ってくる氷の粒や塊ですが、粒の大きさで決まります。直径5mm未満のものを霰(あられ)、5mm以上のものを雹(ひょう)と呼び分けます。